BtoBプラットフォームTRADEの評判は?機能・料金・導入事例を解説

BtoBプラットフォームTRADEの評判は?機能・料金・導入事例を解説

「BtoBプラットフォームTRADE」は、見積・発注・契約から出来高報告・請求まで、企業間書類業務をデジタル化し、クラウド上で一元管理できる受発注管理システムです。建設業特有の出来高報告書や立替金・保留金の処理にも対応しています。

一方で、導入を検討する中で「自社の業務に合うのか」「どのような会社で導入されているのか」といった点が気になっている方も多いのではないでしょうか。

本記事では、建設業でのBtoBプラットフォームTRADEの活用方法にフォーカスし、機能・料金・導入事例をもとに、どのような業務や企業に適したサービスかを整理していきます。

この記事はこんな人におすすめ
  • BtoBプラットフォームTRADEの導入を検討している
  • 建設業での活用事例を知りたい
  • 自社に向いているサービスか判断したい
  • 料金体系や導入の流れを確認したい
目次

BtoBプラットフォームTRADEとは

BtoBプラットフォームは、株式会社インフォマートが提供する企業間受発注管理システムです。導入社数は120万社を突破しており(※2025年6月末時点)、小売業や金融業、IT業など幅広い業種で導入されています。特に建設業向けのLP・機能がオプションで備わっており、中堅ゼネコンや総合建設業での導入実績が多数あります。

発注書を起点に取引を管理する設計となっており、協力会社との書類のやりとりをシステム上で完結できます。

同じBtoBプラットフォームシリーズの「BtoBプラットフォーム 請求書」が請求書の受取・処理に特化しているのに対し、TRADEは発注書の作成・送付を起点とする点が異なります。建設業向け機能も用意されており、建設業のバックオフィス業務での活用を想定したシステムといえます。

BtoBプラットフォームTRADEの基本情報・スペック

対象規模(目安)小規模〜大規模
対象工種建設・工事業(ゼネコン、工務店、設備工事、専門工事など)
提供形態クラウド型(SaaS)
対応端末・OSPC(Webブラウザ)、スマートフォン
サポート体制導入セットアップ支援、電話相談、無料オンライン相談など

運営元『株式会社インフォマート』について

会社名株式会社インフォマート
所在地東京都港区海岸1-2-3 汐留芝離宮ビルディング13階
代表取締役木村 慎
設立1998年2月13日
資本金32億1,251万円(2023年12月末現在)
事業内容BtoB(企業間電子商取引)プラットフォームの運営
出典:会社概要|株式会社インフォマート

BtoBプラットフォーム TRADEの機能・できること

建設業の取引書類は、出来高報告書や立替金・保留金の処理など、他業種にはない独自の商習慣が多く、汎用的な受発注管理システムでは対応しきれないケースがあります。

BtoBプラットフォームTRADEはこうした建設業特有の商流に対応した機能を備えています。
以下で主な機能・できることについて紹介します。

1.見積・発注・契約書類のデジタル化

1.見積・発注・契約書類のデジタル化

WEB上で登録した取引先とテンプレートを使った見積依頼と作成が可能で、作成した見積データをそのまま発注書に転用できるため、同じ内容を再入力する必要がありません。

また、差戻や訂正もプラットフォーム上で完結できるため、締結までにかかる時間を短縮できます。

発注書・発注請書には電子署名やタイムスタンプを付与でき、建設業法に準じた取引が可能です。また、「BtoBプラットフォーム 契約書」と連携することで、締結した契約書を請求書に紐づけて管理でき、契約書を別途添付する手間がなくすこともできます。

2.建設業特有の事務処理への対応

2.建設業特有の事務処理への対応

建設業界の慣習である出来高請求機能がオプションで用意されているため、出来高報告書の提出と承認をシステム上で行い、そのデータをもとに請求書を作成できます

承認状況はリアルタイムで確認でき、担当者が現場にいる場合でも確認・承認が可能です。出来高査定にも対応しているため、差し戻しが発生した場合の対応もシステム上で完結します。

査定、工事原価入力、立替金や保留金の処理なども対応しているほか、発注書に電子署名やタイムスタンプを付与できるため、建設業法を遵守した取引が可能です。

3.書類の案件別管理と長期保管

3.書類の案件別管理と長期保管

取引データはクラウド上に10年間保管され、電子帳簿保存法に対応しています。これにより、ファイリングや書類保管にかかるコストの削減につながります。

また、工事現場や物件などのプロジェクト単位で受け取った書類を整理でき、承認者はプロジェクト単位で承認を行えます。取引先マスタとテンプレートの登録数は無制限で、書類作成の手間を削減できます。

社内申請・承認はシステム上のワークフローで処理できるため、外出先でも場所を問わずスマートフォンやPCで対応できる点も利便性が高いといえます。

4.既存の原価管理システムとの連携

4.既存の原価管理システムとの連携

「BtoBプラットフォーム 契約書」「BPワークフロー」のほか、原価管理ソフト・会計ソフトとの連携に対応しています。どっと原価シリーズやガリバーNEXTとのAPI連携により、TRADEで処理した発注・請求データを既存システムへ自動取り込みでき、二重入力を解消できます。

また、発注書を交わさない未取極・随時取引・一般経費の請求書については、TRADEとAI-OCRサービス「invox」を組み合わせることで、工種・費目・細目を含むデータ化と原価仕訳が可能になります。

現場TECH編集部

出来高報告から請求書生成までを一つのシステム上で処理できる設計は、建設業の商流に沿った機能といえます。
一方で、発注書を交わさない随時取引や一般経費の請求書はTRADE単独では処理できないため、自社の取引区分の割合を事前に把握したうえで導入範囲を検討するとよいでしょう。

BtoBプラットフォームTRADEが向いている会社・向いていない会社

TRADEは書類業務のデジタル化に特化したサービスであるため、自社の課題や業務フローによって導入効果に差が出やすいサービスです。

以下で、向いている会社と向いていない会社について整理しました。

BtoBプラットフォームTRADEが向いている会社

複数の協力会社に毎月発注・支払処理をしている元請け会社
BtoBプラットフォームTRADEは発注者側のみ費用が発生し、協力会社は無料で利用を開始できる料金設計になっています。月の発注・請求件数が多い会社ほど、システム化による処理の削減効果が大きくなります。


発注書・請求書を紙・FAX・Excelで処理している管理部門
月末に請求書の照合・原価入力が特定の担当者に集中している会社は特にメリットが大きいといえます。出来高報告の承認から請求書生成までをシステム上で処理できるため、月次業務の負担を分散できます。


どっと原価・ガリバーNEXTなど原価管理システムをすでに使っている会社
API連携やCSV取り込みにより、TRADEで処理した発注・請求データを既存システムへ自動取り込みできます。
発注書の作成後に原価管理システムへ同じデータを手入力している会社では、仕訳伝票の作成などにおいて入力ミスの防止と月次処理にかかる工数の削減が期待できます。

BtoBプラットフォームTRADEをおすすめしにくい会社

取引先がシステム利用に対応できない会社
TRADEは自社と協力会社の双方がプラットフォーム上でデータをやりとりすることを前提としたサービスです。主要な協力会社がシステム利用を拒む場合や、紙・FAXでの取引を継続する方針の取引先が多い場合は、デジタル化できる範囲が限られ、導入効果が十分に得られない可能性があります。


発注件数が少ない小規模事業者
発注者側の料金は月額固定料金の個別見積もり形式のため、月の発注・請求件数が少ない場合は費用対効果が出にくい場合があります。


未取極・随時取引の請求書処理が主な課題の会社
TRADEは発注書を交わす取引(取極)を前提とした設計のため、発注書なしで届く請求書が大半を占める会社では、効果を発揮できない可能性があります。未取極処理が多い場合は、「BtoBプラットフォーム 請求書」との併用、または請求書サービス単独の導入を検討する方が合っている場合があるため、どれくらい未取極の取引があるかは事前に洗い出ししておくとよいでしょう。

現場TECH編集部

TRADEは発注者側が主導してデジタル化を進めるサービスであるため、協力会社の協力が得られるかどうかが導入効果を左右します。
まず主要な協力会社がシステム利用に対応できるかを確認したうえで、導入を検討するとよいでしょう。

BtoBプラットフォームTRADEの評判・導入事例

BtoBプラットフォーム TRADEはスマートフォンアプリの提供がないため、App StoreやGoogle Playでのレビューは確認できませんでした。

ここでは、公式サイトに掲載されている建設業の導入事例をもとに、どのような課題を持つ会社で導入されているかを整理します。

導入事例①株式会社崎山組(奈良県・総合建設業)

項目内容
会社名株式会社崎山組
業種土木工事業 / 建築工事業 / とび・木工 / 舗装 / しゅんせつ / 塗装 / 防水内装仕上げ / 水道施設 / 左官 / 解体工事業
所在地奈良県
導入前の課題月平均約500枚の請求書を紙で処理。同一内容の多重入力や回覧業務に多くの時間がかかっていた
導入の決め手建設業特有の出来高報告が対応でき、自社の業務に無理なく取り入れられると感じたため
導入による期待効果発注から支払いまでの書類業務を一元化することで業務フローの可視化を実現。他システムとの連携による業務全体の最適化や、法改正への迅速な対応を期待
要点
  • 月約500枚の紙請求書が発生しており、処理業務が特定担当者に集中していた
  • 出来高報告書を含む書類業務をシステム上で完結できる点が決め手
  • 発注から支払いまでの書類業務をシステム上で一元化し、業務フローの可視化を実現
現場TECH編集部

月500枚規模の請求書処理を紙で行っている場合、照合・回覧・保管だけで相当な工数が発生します。業務フローの可視化と他システムとの連携を視野に入れた段階的なデジタル化の進め方として参考になる事例です。

▶ 詳細を見る(導入前の課題/決め手/効果)

導入前の課題
月平均約500枚の請求書をすべて紙で処理しており、同一内容の多重入力や回覧業務に多くの工数が発生していた。

BtoBプラットフォームTRADEを選んだ理由
建設業に特化した機能が備わっており、自社の業務に無理なく取り入れられると判断した。

導入後の変化・効果
注文から振込までの業務プロセスを一元化し、業務フローの可視化を目指している。また、他システムとの連携による業務全体の最適化や、法改正への迅速な対応も見込んでいる。

引用元:奈良県橿原市の建設会社、株式会社崎山組が「BtoBプラットフォーム TRADE」を導入しました。

2.瀧上工業株式会社(愛知県・橋梁・鉄骨製作)

項目内容
会社名瀧上工業株式会社
業種橋梁・鉄骨・鉄塔、その他鋼構造物の設計・製作・施工および、これらに附随する一切の工事
所在地愛知県
導入前の課題郵送・手渡し・メールと受領手段が多様で、紙とPDFが混在。仕分け・保管・照合・手入力に多くの工数が発生していた
導入の決め手業界内での普及率が高く協力会社の理解を得やすい点、および長期にわたる営業担当者のサポートと機能改善の実績
導入による期待効果郵送費削減・郵送リードタイムの解消、CSV連携による入力作業の自動化、現場と本社間の情報連携の迅速化
要点
  • 受領手段がバラバラで紙とPDFが混在し、仕分け・照合・手入力に多くの工数が発生していた
  • 基幹システム刷新を機に、出来高査定・工事原価入力への対応とCSV連携を目的として導入を検討
  • 業界内での普及率の高さと、営業担当者の長期的なサポート実績が最終的な決め手となった
現場TECH編集部

「協力会社の理解を得やすい」という点は、取引先への登録依頼が必要なTRADEにおいて実質的な導入ハードルに直結します。
業界内での普及率が高いほど、すでにシステムを利用している協力会社が多く、登録依頼から実際の運用開始までの期間を短縮できる可能性があります。

▶ 詳細を見る(導入前の課題/決め手/効果)

導入前の課題
受領手段が郵送・手渡し・メールと多様で紙とPDFが混在し、仕分け・照合・手入力に多大な工数とミス・漏れが発生していた。

BtoBプラットフォームTRADEを選んだ理由
業界内での普及率が高く協力会社の理解を得やすい点、および営業担当者の長期的なサポートと機能改善の実績を評価した。

導入後の変化・効果
郵送費や郵送リードタイムの削減、紙請求書の保管・ファイリング作業の削減を見込んでいる。出来高調書との整合性向上やCSV連携による入力自動化により、人為的ミスの防止と工数削減を目指すほか、現場と本社間の情報連携の迅速化も期待している。

引用元:愛知県半田市の橋梁・鉄骨・鉄塔・その他鋼構造物を製作・施工するメーカー、瀧上工業株式会社が「BtoBプラットフォーム TRADE」を導入しました。

3.株式会社オーライズ(岐阜県・建設業)

項目内容
会社名株式会社オーライズ
業種建築工事業・内装仕上工事業・とび・土工工事業ほか
所在地岐阜県
導入前の課題注文書・請求書の発行をすべてアナログで処理。重複入力・紙の紛失リスク・協力業者との郵送や手渡しによる作業時間の圧迫が課題だった
導入の決め手企業間のデータを直接やり取りできるため物理的な書類の受け渡しをゼロにできる点。また事務作業の抜本的な時間短縮と協力業者とのスムーズな連携が実現できると確信したこと
導入による期待効果事務作業の軽減と属人化の解消。出来高査定時のタイムロス防止、リアルタイムでの数字把握による予算管理精度の向上
要点
  • 注文書・請求書の発行がすべてアナログで、重複入力と紙の紛失リスクが常態化していた
  • 特定の担当者しか業務進捗を把握できず、休暇取得が困難な場面もあるほど属人化が進んでいた
  • 書類のデジタル化による属人化解消と、リアルタイムでの予算管理精度向上を期待して導入
現場TECH編集部

「担当者が休めない」という状況は、建設業の管理部門では珍しくない課題です。書類業務のデジタル化は作業時間の削減にとどまらず、情報共有の仕組みを整えることで組織としての業務継続性を高める効果も期待できます。

▶ 詳細を見る(導入前の課題/決め手/効果)

導入前の課題
注文書・請求書の発行をすべてアナログで行っており、同一情報の重複入力や紙の紛失リスクが負担になっていた。協力業者とのやり取りも郵送や手渡しが中心で、双方の作業時間を圧迫していた。

BtoBプラットフォームTRADEを選んだ理由
企業間のデータを直接やり取りできることで、物理的な書類の受け渡しをゼロにできる点を評価した。また、事務作業の時間短縮と協力業者とのスムーズな連携が実現できると判断した。

導入後の変化・効果
情報のデジタル化・共有により組織として柔軟に対応できる体制を目指している。出来高査定時の時間ロス防止や、リアルタイムでの数字把握による予算管理精度の向上も見込んでいる。

引用元:岐阜県不破郡の建設会社、株式会社オーライズが「BtoBプラットフォーム TRADE」を導入しました。

BtoBプラットフォームTRADEの料金・費用

BtoBプラットフォームTRADEの料金の詳細は非公開で、企業規模や利用範囲に応じた個別見積もり形式となっています。

以下で詳しく解説します。

各種料金金額
初期費用要問い合わせ
月額費用要問い合わせ(発注者側のみ課金)
受注側(協力会社)の費用無料
オプション出来高請求、相見積、ワークフロー、電子署名・スタンプ
無料トライアルなし(要問い合わせ)
デジタル化・AI導入補助金2026(旧称:IT導入補助金)適用あり

建設業向けの出来高報告機能はオプション提供となっています。標準機能の範囲とオプションの内容・費用について、問い合わせ時に合わせて確認しておくとよいでしょう。

また、TRADEは「デジタル化・AI導入補助金2026」(旧称:IT導入補助金)の対象ツールとして登録されており、中小企業・小規模事業者であれば補助金を活用した導入コストの削減も検討できます。詳細はデジタル化・AI導入補助金の公式サイトでご確認ください。

BtoBプラットフォームTRADEの導入の流れ

TRADEは自社だけでなく、協力会社もプラットフォームに登録することで初めて機能するサービスです。取引先への展開も含めた導入ステップを以下で解説します。

STEP
資料請求・オンライン相談
  • 公式サイトから資料請求または無料オンライン相談を申し込む
  • ヒアリングを通じて、自社の取引区分(取極・未取極の割合)や業務課題に合わせた導入範囲を確認
STEP
導入プランの選定
  • 会社の規模や状況に合わせて、「請求業務だけ」や「見積~請求まで」など、スモールスタートからの段階的な導入を検討
  • プラン・オプションを決定し、契約手続きを実行する
STEP
セットアップ・導入支援
  • 導入セットアップまでのサポートが提供される
  • 取引先マスタ・テンプレートの初期設定を行う
STEP
システム連携の構築(必要な場合)
  • どっと原価・ガリバーNEXTなどの原価管理ソフト・会計ソフトとのAPI連携設定を行う
  • 標準でAPI連携が用意されていないシステムの場合、CSVでの取り込みが必要になるケースあり
STEP
取引先への展開・運用開始
  • 協力会社への登録案内を送付
  • 運用が安定したタイミングで、利用する業務領域の拡張を検討

導入後の運用定着には、協力会社側の登録・操作習熟が欠かせません。まず取引量の多い主要な協力会社から順に展開し、運用範囲を段階的に広げていくことで、現場への定着がスムーズになります。

また、原価管理システムとの連携を予定している場合は、API連携の設定工数を事前に確認しておくことで運用開始後の想定外の手戻りを防げるでしょう。

BtoBプラットフォームTRADEの総合評価

BtoBプラットフォームTRADEは、発注書を起点に、出来高報告・請求書・契約書といった建設業の企業間取引をデジタル化できるサービスです。

特に、協力会社との取引量が多く、発注から請求までの書類業務をシステム化したい会社では導入を検討しやすい製品といえるでしょう。

一方で、導入効果は協力会社側の利用状況や、自社の取引形態によっても左右されます。導入を検討する際は、主要な協力会社の対応状況や、発注書を伴う取引の割合を確認したうえで判断することをおすすめします。

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著者情報

施工管理業務の効率化や建設DX・ペーパーレス化を中心に、建設業における業務改善やデジタル活用について、調査・整理・解説を行っています。国土交通省の公開資料を参照し、制度背景と現場実務のズレが生じやすいポイントを、実務目線で噛み砕いて解説しています。

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