複数現場の工程表はどう管理する?効率化に使えるツールも紹介

複数現場の工程表はどう管理する?効率化に使えるツールも紹介

現場が1つのうちは問題なく回っていた工程管理も、2現場、3現場と増えてくると一気に難易度は上がります。

現場ごとに工程表を作成しているものの、「全体の進捗が見えない」「人員や重機の重複が起きる」「変更の共有が追いつかない」といった課題を感じている方も多いのではないでしょうか。

特にエクセルで管理している場合、シートが増えるほど全体把握が難しく、関係者間での工程共有も煩雑になります。

複数現場が同時に動く企業では、個別の工程表だけでなく、全体を一覧で横断的に把握できる仕組みが必要になります。

本記事では、複数現場の工程表をどのように管理すべきかを整理し、効率化に役立つ工程管理ツールもあわせて紹介します。

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目次

複数現場の工程表管理が難しい理由

複数現場が同時に動いてる会社では、工程管理は一気に複雑になります。主な理由は次のとおりです。

現場ごとに工程表が分断される

エクセルで管理している場合、1つのファイル内で現場ごとにシートタブを分けているケースが一般的です。

各現場の進捗は確認できますが、全体を一覧で比較するのには不向きです。管理者はタブを切り替えながら状況を確認することになり、全体の状況を把握するまでに時間がかかります。

人員や資機材の重複が起きやすい

複数の現場で同じ職人や協力会社、資機材を共有している場合、工程変更があるとスケジュールが衝突しやすくなります。

全体を一覧で把握できていないと、調整に時間がかかり、結果として工程の遅れにつながることもあります。

工程変更の共有が煩雑に

工程変更のたびにエクセルを修正し、関係者へ再送する運用では、「どのファイルが最新版か分からない」「古い工程表をもとに段取りしてしまう」といった混乱が起こりがち。

確認の電話やチャットが増え、本来不要な調整作業が発生してしまうことは珍しくありません。

複数現場の工程表はどう作成・管理するべき?

前提として、複数現場の工程管理では、会社全体として無駄なく回せている状態が理想となります。

  • 全現場の進捗を一目で俯瞰できる
  • 人員や協力会社の稼働状況を横断で把握できる
  • 工程変更が即座に全体へ反映される
  • 常に最新版が共有されている

複数現場の工程管理を効率化するには、こうした状態を目指すことが重要です。

方法としては、大きく分けて2つです。

  • 一覧シートを作り横断的に管理する(エクセルの応用)
  • クラウド型工程管理ツールの活用

どちらにも特徴と向き不向きがあり、自社の現場数や体制に応じて選択することが重要です。

①一覧シートを作り横断的に管理する(エクセルの応用)

3〜4現場以内であれば、エクセルを応用した横断管理で対応できるケースもあります。

各現場ごとに工程表を作成しつつ、全体を俯瞰できる「一覧シート(マスターシート)」を用意する方法です。

各シートを同一フォーマットに統一し、日付や進捗状況を関数で一覧に集約すれば、タブを切り替えずに全体の動きを確認できます。

条件付き書式で遅延工程を色分けしたり、ピボットテーブルで案件別の状況を整理したりすることで、一定の横断管理は可能です。

さらに、マクロやVBAを活用して自動集計するケースもあります。

現場TECH編集部

実際、同時に動く現場数が限られていて、管理者が常に全体を把握できる規模であれば、エクセルによる横断管理で十分に運用できている企業もあります。
フォーマットを統一し、運用ルールを徹底できれば、大きな問題なく回っているケースも少なくありません。

②クラウド型工程管理ツールの活用

現場数が増え、横断管理の負荷が高まる場合は、クラウド型の工程管理ツールを活用する方法があります。

エクセルのようにファイル単位で管理するのではなく、データを一元管理する点が大きな違いです。

例えば、

  • 複数現場の工程を一覧表示できる
  • 工程変更が即時反映される
  • 人員や協力会社の稼働状況を横断で把握できる
  • 常に最新版が共有される

といった運用が可能になります。

一方で、月額費用が発生する点や、社内での運用ルール整備が必要になる点は考慮しておく必要があります。

それでも、常時3〜4現場以上を並行して進めている企業では、管理負荷の軽減につながりやすい方法です。

エクセル管理とクラウド型ツールの違い

①エクセル応用②クラウド型ツール
導入コスト低い月額費用あり
導入ハードル低いやや高い(選定工数がかかる)
横断管理工夫すれば可能可能
リアルタイム共有制限あり可能
属人化リスク高い低い
向いている規模2〜3現場程度3〜4現場以上
管理体制担当者中心組織で運用
現場TECH編集部

実際、現場数が限られており、管理者が常に全体を把握できる規模であれば、エクセルによる横断管理で十分に運用できている企業もあります。
フォーマットを統一し、運用ルールを徹底できれば、大きな問題なく回っているケースも少なくありません。

複数現場の工程管理に使えるツール

比較表で整理した通り、複数現場の工程管理においては「一覧で把握できるか」「変更が即時反映されるか」といった点が重要になります。

ここでは、複数現場の管理に対応しやすい代表的な工程管理ツールを3つ紹介します。それぞれ特徴や向いている企業規模が異なるため、自社にフィットしそうなツールがどれか確認してみてください。

KANNA

施工管理アプリKANNA
引用元:KANNA公式
主な機能工程管理、案件一覧、写真共有、チャット、帳票作成
複数案件管理リスト・ボード・カレンダー表示対応
工程表ガントチャート対応
対応端末PC・スマートフォン・タブレット
月額0円~
初期費用0円
無料トライアルあり(14日間)

KANNAは、初期費用・月額0円~利用できる施工管理アプリで、常にレビュー高評価を獲得しています。(2026年3月時点、Appstore★4.3)

案件一覧・案件ボード・案件カレンダーといった表示形式を備え、複数現場を横断して管理可能です。

現場を案件として登録し進捗を更新すると、一覧やカレンダー上に即時反映されるため、常に最新状況を俯瞰できます。

工程表(ガントチャート)は、テンプレートから作成でき、ドラッグ&ドロップで直感的に調整可能。変更内容はクラウド上で共有されます。

また、担当者ごとに案件を絞り込んで表示できるため、「誰がどの現場に入っているか」といった横断確認もしやすい設計です。

向いている会社
  • 常時3〜5現場以上を並行している
  • 元請として全体の進捗を把握する必要がある
  • 工程・写真・チャットを一元化したい
  • エクセル管理から段階的に移行したい
  • 無料で始められるツールを探している

サクミル

引用元:サクミル公式
主な機能案件管理、工程/スケジュール、写真管理、ファイル管理、作業日報、見積/請求、原価管理 など
複数案件管理案件単位で情報一元化/ステータス管理/スケジュールで横断確認
工程表案件ごとの工程・日程を登録し、変更をリアルタイム反映(カレンダーで俯瞰)
対応端末PC・スマートフォン・タブレット
月額月額9,800円(30アカウント込み)
初期費用0円
無料トライアルあり(2ヶ月無料・自動課金なし)

サクミルは、建設業向けに案件情報とスケジュールを一箇所に集約できる管理ツール。シンプルな操作感で、40~60代の職人でも無理なく使えるアプリです。

案件ごとに図面・写真・見積・日報などの関連データを紐づけて管理できるため、「情報を探す手間」や「担当者依存」を減らしやすい設計です。

スケジュール面では、案件ごとの工程や日程変更をリアルタイムに反映し、関係者間で同じ予定を共有できます。担当者の紐づけや、(用途によっては)車両・備品などの予約管理も想定されており、複数現場で起こりがちな“日程の重複”や“手配漏れ”を防ぐ運用に向いています。

月額9,800円/30IDは、建設系の有料ツールでは最安水準。自動更新なしの2ヶ月トライアルも活用して、自社にフィットするか確認してみましょう。

向いている会社
  • 現場数が増えてきて、案件情報・資料が散らばっている
  • まずは案件ごとの情報集約と共有から整えたい
  • 協力会社や担当者の引き継ぎを含め、属人化を減らしたい
  • 低コストで、まず試してみたい(自動更新なしの無料トライアル2ヶ月)

ダンドリワーク

引用元:ダンドリワーク公式
主な機能工程表(ガントチャート)、横断工程表、カレンダー式工程表、職人別工程表、写真共有、掲示板、受発注 など
複数案件管理横断工程表で全現場を一括表示
工程表ガントチャート/カレンダー形式切替対応
対応端末PC・スマートフォン・タブレット
月額要問い合わせ
初期費用要問い合わせ
無料トライアルあり(期間は要問い合わせ)

ダンドリワークは、工程管理を軸に複数現場を横断できる施工管理アプリです。工程機能は特に充実、強みとなる機能をまとめました。

■横断工程表(全体工程表)
各現場で作成した工程表は、自動的に「横断工程表」に集約されます。全現場の工程状況をガントチャート形式で一括表示できるため、エクセルでの集約作業は不要です。

■カレンダー式工程表
短期現場やリフォームなどでは、カレンダー形式での表示が可能。1週間単位の予定や午前/午後の担当者まで視覚的に確認できます。

■マイルストーン設定
重要工程をマイルストーンとして設定できるため、中長期現場の進行管理にも対応しやすい設計です。

■職人別工程表
担当者ごとの表示が可能。「誰が・どの現場に・いつ入っているか」を横断で確認できます。

工程変更はリアルタイム反映され、関係者への共有も即時に行われます。工程を中心に複数現場を整理したい会社と相性が良いツールです。

向いている会社
  • 工程管理を最優先で改善したい
  • 全現場の工程を横断で把握したい
  • 職人の重複や調整を可視化したい
  • エクセルのガントチャート運用から脱却したい

まとめ

複数現場の工程管理では、

  • 全体を横断して俯瞰できること
  • 人員やスケジュールの重複を防げること
  • 工程変更が即時共有されること

が重要です。

2〜3現場程度であればエクセル運用も可能ですが、
現場数が増えるほど横断管理の負担は大きくなります。

その場合は、クラウド型ツールの活用を検討することで、管理工数を大きく削減できる可能性があります。

さらに詳しく比較したい方へ

本記事では代表的な3製品を紹介しましたが、実際には16製品を調査し、30項目以上で比較した資料を作成・配布しています。

  • 横断工程表の有無
  • 職人別表示の可否
  • 料金体系
  • 写真・チャット機能の充実度
  • 無料トライアルの有無

などを一覧で確認できます。

複数現場管理に本格的に取り組みたい方は、ぜひ比較資料も参考にしてください。

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著者情報

施工管理業務の効率化や建設DX・ペーパーレス化を中心に、建設業における業務改善やデジタル活用について、調査・整理・解説を行っています。国土交通省の公開資料を参照し、制度背景と現場実務のズレが生じやすいポイントを、実務目線で噛み砕いて解説しています。

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